臨床試験とは
臨床試験とは医薬品、医療機器、手術、放射線療法などのあらゆる治療法や予防法、看護技術などの評価を目的に行われます。
そのうち医薬品の臨床試験では、基礎研究(薬のもととなる可能性のある新規物質の発見と創製)、非臨床試験(新規物質の有効性と安全性の研究)を経たのち、ヒトを対象とした有効性と安全性のテスト、すなわち治験薬が安全でさらに実際にヒトに役立つかどうかを最終確認する試験(治験)が行われます。医薬品の臨床試験は、実施時期および目的によって次の4種類に大別されます(「臨床試験の一般指針」医薬審第380号、1998年4月21日)。
■第1相試験 (臨床薬理試験)
■第2相試験 (探索的試験)
■第3相試験 (検証的試験)
■第4相試験 (治療的使用)
治験とは
治験とは新薬開発・輸入承認を目的とした申請のための臨床試験であり、上述の臨床試験のうち第1相から第3相試験までを指します。診療所や病院などの医療機関で、健康な人や患者さんの協力のもと、その有効性と安全性の評価を行います。
治験に参加するためには、新聞や週刊誌等に掲載された募集広告をみて直接お問い合わせいただく場合と、医療機関で直接募集される場合があります。治験を実施する医療機関では治験担当医師と治験コーディネータから服薬や通院に関する詳しい説明を受け、ご家族等と相談をされた後、参加されるかどうかの意思表示を「同意書」へのサインをもって行っていただきます。
新GCPとは
1996(平成8)年5月、日米欧三極によるICH(医薬品規制のハーモナイゼーション国際会議:International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use)において最終合意されたICH-GCPを基礎とし、また医薬品の安全性確保対策検討会の議論を踏まえて、 同年9月の中央薬事審議会特別部会で改定案が作成され、1997(平成9)年3月13日の中央薬事審議会に答申後、公示され、1998(平成10)年4月から完全実施されました。
新GCPの詳細は、厚生省令第28号「医薬品の臨床試験の実施基準」(Good Clinical Practice:省令GCP)および前述の中央薬事審議会答申に記載されています(答申GCP)。