FOR CITIZEN
大阪府民のみなさまへ
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長時間座り続けるときは要注意!
定期的な足の運動、水分補給で「旅行者血栓症」を予防しましょう
令和元年8月更新
「旅行者血栓症」は、身動きしづらい場所に長時間座り続けていた人が、立ち上がって歩行を始めた際に、突然、呼吸困難に襲われるものです。一般的には「エコノミークラス症候群」という名称でよく知られていますが、飛行機のエコノミークラス以外の座席や列車、車などでも起こりますので、注意が必要です。
座席などに座って長時間、足を動かさないでいると、足の静脈血がうっ滞するので血のかたまり(血栓)ができることがあります。その血栓が、立ち上がって歩行することをきっかけとして血管内を上方へ移動、心臓を経て肺に達し、肺動脈をふさぐ肺塞栓を起こしてしまいます。その結果、胸が痛んだり呼吸困難に陥ってしまい、最悪の場合は死亡することさえあるのです。下肢の筋肉は静脈血を心臓の方に押し上げるポンプとしても働いています。休んでいたポンプは歩行によって働きを再開し血栓移動の引き金となるわけです。
予防するには、足の運動をこまめに行い、足の血行を良くすることが大切です。
1時間に1度は足の運動をするように心がけましょう。
また、水分をよくとれば、血液の粘度が高くなるドロドロ状態を防ぎ、血栓ができにくいサラサラ状態を保てます。十分な水分補給を心がけましょう。
ビールなどのアルコールやコーヒーは、尿を多く出し血液中の水分を逆に減らす作用があるので、控えるようにしましょう。
膝の裏側やふくらはぎが腫れて痛みを感じるようなら、動かずに周囲の助けを求め、医師の診察を受けましょう。立ち上がって動くことによって血栓が心臓に向かって一気に流れ出し、肺に達する恐れがあるからです。
糖尿病や高脂血症、高血圧などの人は、旅行者血栓症になるリスクが高いので、特に注意が必要です。また下肢静脈瘤がある人や、妊娠中・出産後の人も注意が必要です。
あらかじめ、かかりつけの医師に相談されることをお勧めします。