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げんき情報

認知症の予防

バランスのとれた食生活、自分にあった運動習慣を心がけ、趣味を持つなどして人との交流を深めましょう。

令和2年9月更新

現在、認知症の多くは原因が分かっていないため、確実に認知症を予防することはできません。しかし、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を日頃から適切に治療することや、適度な運動習慣、知的活動習慣、人との交流を持つことで認知症の発症・進行を遅らせることができる可能性が疫学的な研究で示されています。

●単なる物忘れと認知症の違い

 「単なる物忘れ」と、「認知症に特徴的な物忘れ」とは大きく異なります。「単なる物忘れ」は、歳をとれば誰にでも起こるもので、その程度も軽く、じっくりと考えれば思い出すことができます。しかし、認知症による「物忘れ」の場合、「朝食の内容だけでなく、食べたこと自体を忘れる」など、体験や出来事を丸ごと忘れてしまったり、自分が病気であるという自覚に乏しく、ゆっくりと進行して社会生活に支障を来してきます。

●認知症の原因

 認知症で最も多いのは、アルツハイマー型認知症、次いで血管性認知症、レビー小体型認知症です。

  • アルツハイマー型認知症…アミロイドβ蛋白という物質が脳内に蓄積し、次第に脳細胞が死滅していく病気で、原因はよく分かっていません。
  • 血管性認知症…脳梗塞や脳出血などの脳血管障害により、脳細胞が死滅することが原因です。脳血管障害の原因となる高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を治療することによってある程度認知症を予防することができます。
  • レビー小体型認知症・・・レビー小体という異常な物質が脳内に蓄積する認知症です。幻視、症状の変動、パーキンソン症候群による運動障害が特徴的な症状です。

●認知症の予防

 認知症の危険因子である生活習慣病を治療する以外に、次のような生活を心がけることによっても認知症の発症・進行を遅らせることができる可能性があります。

  • 絵画、陶芸、囲碁、将棋、楽器を演奏する、文書を書くなどの知的活動習慣を持つ。
  • 友人と会話を楽しむなど、人との交流を持つ。
  • 自分でできることは、できるだけ自分でやる。
  • ウォーキングなど、毎日続けられる程度の運動習慣を持つ。
  • 肉、揚物などに偏らないように、魚、野菜などを多くとるなど、バランスの良い食生活を心がける。
  • 過度な飲酒は認知症の原因となるので、飲酒量は適度な晩酌とし、連日の飲酒は控える。
認知症の予防