
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2025年3月26日 第3103号
大阪府医師会は大阪府から受託する小児在宅医診療促進事業の一環として、令和6年度小児在宅医療研修会(実技研修)を開催した。今年度は、「地域における〝医療的ケア児(者)まんなかチーム〟の一員になろう!」をテーマに、南河内圏域(6年12月15日)、北河内圏域(2月1日)、三島圏域(2月9日)の3カ所で実施。在宅医療に携わる医師や看護師など計約70人が参加した。
位田忍氏(府医小児の医療的ケア検討委員会委員長)が座長を務め、前川たかし理事があいさつ。前川理事は、医療の進歩に伴い医療的ケアを必要とする子どもは年々増加傾向にあり、全国で2万人を超えるとも言われていると説述。5年4月には大阪府母子医療センター内に大阪府医療的ケア児支援センターが開設され、支援の充実が推進される中、本研修会を通じて医療的ケア児(者)とその家族を支える医療従事者が増加することに期待を寄せた。
それぞれの研修会では、まず「南河内圏域における小児在宅医療の取り組み」(森川栄司・森川クリニック院長)、「北河内圏域における小児在宅医療の取り組み」(古賀智子・枚方総合発達医療センター医師)、「三島圏域における小児在宅医療の取り組み」(李容桂・愛仁会リハビリテーション病院診療部長)について、各圏域の状況や課題が報告された。
その後、ナーシングベビーやナーシングキッドを用いた実技実習を実施。府医小児の医療的ケア検討委員会委員や大阪府訪問看護ステーション協会の看護師らが講師を務め、参加者は①胃ろう②呼吸器③呼吸器以外――のグループに分かれて人工呼吸器装着中の呼吸状態悪化時の対応や胃ろう管理、医療的ケア児の様々な状態を想定した訓練に真剣な眼差しで取り組んだ。
最後に講師と参加者がともにグループワークを行い、多職種が顔の見える関係を築きつつ、小児の在宅医療の充実に向けて議論を交わした。