TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

勤務医部会活動報告

在阪5大学所属ブロック合同企画「第17回 医学生と語る会」

府医ニュース

2025年3月26日 第3103号

 「骨髄が好き!!」それは衝撃的な出会いであった。
 1月10日夕刻、梅田スカイビル22階会議室において「第17回医学生と語る会」が開催された。本会は16年前に開始され、今年もサンドイッチを食べながらの「ワールドカフェ」形式で行われた。9つのテーブルに先輩医師2人と医学生3人ほどが着席し、フリーな質疑応答を行う。約20分ごとに医学生グループが別のテーブルへ移動する形式である。
 私は、大阪医科薬科大学教授の萩森伸一先生と同じテーブルを担当した。最初に訪れた3人の医学生が自己紹介を始めた。事前アンケートでは「初期臨床研修制度」「医師としてのライフプラン」「研修後の進路」といったテーマが挙げられていたが、基本的には自由に会話が展開された。
 その中で、○大学4回生のA君が「僕は骨髄が好きなんです」と語りだした。この言葉は、HbA1cのことしか考えていなかった(?)私にとって衝撃的であった。「なんと、この会に来る医学生はこんなにも輝いているのか!」日々、勤務医として(疲れ果てながら?)働く自分にはない、彼らならではの情熱が感じられた(後日、彼には当院の小児血液内科部長を紹介させていただいた)。
 そのほかのグループでは、「ベルギーに留学していました」「ブラジルの医学生とメールしています」と語る女性医学生もおり、彼女達から「新しいワールド」を教えてもらう機会となった。「彼らは無限の未来を持っている」と感じた瞬間だった。
 今回は、先輩医師19人、医学生(2~5回生)29人が参加した。私は大学のクラブの後輩を誘ったが、「勤務医の医師会があるなんて知りませんでした」との反応があり、良い宣伝にもなった。終了後は、大阪公立大学教授の橘大介先生と後輩医学生を連れ、二次会へ行かせていただいた。
 「医学生と語る会」は、医学生に医療制度や医師会活動を知ってもらう場であると同時に、我々勤務医が忘れていた輝きを思い出させてくれる素晴らしい機会でもある。
 皆様のご参加をお待ちしております。

府医勤務医部会常任委員 細井 雅之(府医理事)