TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

将棋部だより

歯科医師会との対抗戦

府医ニュース

2025年3月19日 第3102号

全員健闘 修行の成果

 2月16日に大阪府歯科医師会との対抗戦を、大阪市中央区谷町の大阪府社会福祉会館で行った。この日は暖かかったが、2月になってからとても寒い日が多かったので、冬がまだ続いている気分だった。
 法医学者の高野素十先生は「冬波の百千万の皆起伏」とお詠みになった。写生の句の見本だが、自らの心が大海のように広いという自覚もおありだったのではないか。我々は変化無限の将棋を考えることによって、盤上の宇宙の広さを感じる。そしてイデオロギーを超えた高い精神性を得るのである。
 医師会側の参加者は7人だった。歯科医師会側は6人で、村田智穂女流プロが加わって同人数になった。持ち時間は20分、切れたら1手30秒の秒読みとした。知識と直観力と読みのスピードを総合した能力を競った。4回戦まで行い、医師会チームの成績は2―5、4―3、6―1、4―3の3勝1敗で、近年では珍しい好成績で勝利し、通算成績を35勝27敗13分とした。日頃の研鑽の賜物だろう。特に全勝した松村(池田病院/東大阪市)と3勝1敗の手島(和泉市)が勝利に貢献した。松村は相手が誰であろうと正々堂々と駒組みして長期戦を厭わず、1歩ずつ前進する横綱相撲のような勝ち方をした。村田プロと対戦した4人全員が負けたのは残念だったが、プロの厳しさを学んで、良い経験になった。他の参加者は伊藤(野崎徳洲会病院/大東市)、山中(福島区)と3人の準会員だった。
 「真に孤独になれた者だけが、すぐれた数学者になれる」とアンリ・ポアンカレは断言した。我々は孤独を忘れてしまうほど熱中する。そしてより高い精神性を備えた、新しい自分に成長してゆくのである。
 入部をお望みの方は、いずみがおかメンタルクリニックの手島(電話0725―56―2727)までご連絡ください。

報告 手島 愛雄(和泉市)