TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

台湾の衛生福利部長が来会

府医ニュース

2025年3月5日 第3101号

高齢者医療・介護など意見交換

 台湾の邱泰源(きゅうたいげん)・衛生福利部長が2月3日午後、洪英傑(こうえいけつ)氏(台北駐大阪経済文化弁事処総領事)、中村安秀氏(公益社団法人日本WHO協会理事長)とともに大阪府医師会館を訪れ、加納康至会長、阪本栄・宮川松剛両副会長と懇談した。

 大阪府医師会では、医学の国際交流の一環としてソウル特別市医師会、台北市医師公会との交流を続けていた。台北市医師公会とは昭和56年3月より関係性を深めてきたが、諸般の事情も重なり平成20年を最後に直接の交流は途絶えていた。邱氏は台北市医師公会代表団としても府医を訪れており、今回で2回目の来会となった。
 邱氏は、初めて府医を訪れた際に「混合診療反対のポスターがいたるところに貼ってあった」と当時を懐かしんだ。以後も日本医師会とは緊密に交流しており、良い関係を築けていると語った。
 台湾では子どもから高齢者までの幅広い年齢層を対象にした健康政策が進められていると言及。一方で高齢化が問題となっており、高齢者医療や介護について実情を確認した。これに対しては、宮川副会長から、チーム医療や介護保険制度などの説明がなされた。また、邱氏が17年前に府医を訪れた際に深い関心を持ったという「大阪府救急医療情報センター」にも話題が及んだ。本事業は平成6年4月1日より大阪府からの委託業務として実施していたが、同25年に契約が終了している。加納会長は、大阪府の財政面での負担やオペレーター確保が難しかったことも原因と明かし、遺憾の意を伝えた。
 邱氏からは、「本日の訪問を契機に府医との交流を再開したい」との言葉もあり、終始和やかな雰囲気で懇談を終えた。