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府医ニュース

2025年2月26日 第3100号

 ◆自動車メーカーのホンダと日産は、昨年末から検討してきた経営統合の撤回を今月13日に正式に発表した。今後の両社の経営改善策が注目されているが、特に不振が顕著な日産にとっては会社の存亡に関わる状況になっている。
 ◆どのような対策を取るにしても生産の大幅な縮小と経営陣の刷新、大規模なリストラは不可避とされ、大きな痛みを伴うことは避けられない。
 ◆しかし13日の日産の社長の会見では、今後の見通しに対して楽観的な説明がされ、現在の状況や今後起こる可能性が非常に高い大きなリスクについて、危機感が乏しいことを指摘されている。
 ◆自動車産業は日本の基幹産業であり、関連企業を含めるとその従事者は極めて多い。その大手メーカーである日産の今後は我が国に大きな影響を及ぼす。経営陣の責任は甚大である。
 ◆我々の医療界は、自動車業界とは状況がかなり異なるが、多くの従事者を抱えていることは同じである。経営者の判断による影響力は大きく、その責任は極めて重いことを改めて肝に銘じたい。(浩)