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府医ニュース
2025年2月5日 第3098号
大阪府内科医会(泉岡利雄会長)は令和6年11月10日午後、大阪市内で第26回市民公開講座を開催した。「風邪は万病のもと――今こそ備えよう、今冬の感染対策」をテーマに実施され、約100人の市民が参加した。
冒頭、泉岡・同医会長があいさつ。新型コロナウイルス感染症やインフルエンザをはじめ様々な感染症が定期的に流行しているとして、本日の講演を参考にしっかりと予防してほしいと呼びかけた。
特別講演では、関雅文氏(埼玉医科大学医学部国際医療センター感染症科・感染制御科教授)が、「これからどうする? 新型コロナ・インフルエンザなど感染症への備え」と題して講演。関氏はまず、新型コロナの流行パターンとして、人の往来が多くなる夏と冬の年2回流行する傾向にあると指摘した。また、毒性は弱まったとの認識が広がっているが、実際には入院患者は増加しており、流行株に対応したワクチンを接種することが重要だと語ったほか、罹患後症状のデータを示しつつ、脳梗塞や大動脈解離、心筋梗塞など血管系の病気を引き起こすことも分かっているとして注意を呼びかけた。
そのほか、RSウイルスやインフルエンザなどの感染症について解説を加えるとともに、普段から備えておく必要があるとして、ワクチンについても言及。罹患後の治療費などを考慮するとワクチンの費用対効果は高いと述べ、肺炎球菌や新型コロナ、インフルエンザなどのワクチン接種を検討してほしいと呼びかけた。