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医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2025年2月5日 第3098号
藤井寺市医師会(藤本恭平会長)は令和6年11月16日午後、藤井寺市内で第23回市民公開講座を開催。「お肌のトラブルについて」をテーマに2題の講演が行われ、市民ら約100人が参加した。
開会に先立ち、藤本・同医師会長があいさつ。同医師会は今年で創立50周年を迎えることができたと報告し、今後も健全な市民生活をサポートしていきたいと語った。また、今回のテーマであるアトピー性皮膚炎に悩む患者は増加傾向にあると指摘し、本講演会で学びを深めてほしいと期待を込めた。続いて、岡田一樹市長は市民が健康に過ごせることが街の活気につながるとして、市行政としても取り組みを進めていきたいと述べた。
まず、片岡葉子氏(大阪はびきの医療センター副院長)が、「アトピー性皮膚炎――最新の治療・最善の治療」について講演。片岡氏は、アトピー性皮膚炎は、環境因子と遺伝的因子に加え、バリア機能が弱いなどの皮膚の素因とアレルギー体質の2つを合わせ持っている人に起こりやすいと説示した。治療は、▽原因・悪化因子の検索と対策▽スキンケア▽薬物療法――の3本柱で進めていくことが重要と言及。ステロイド外用薬やプロアクティブ療法を詳述したほか、2018年以降に登場した最新の治療薬である生物学的製剤やJAK阻害薬についても解説を加えた。
引き続き、「今日から始める冬の乾燥対策――皮膚の乾燥を予防しよう」と題して、山本みふゆ氏(大阪はびきの医療センター皮膚・排泄ケア特定看護師)が登壇。▽洗浄▽保湿▽保護――の観点から乾燥対策を示した。また、加齢により皮膚表面は薄くなり外部刺激に弱くなると指摘。継続的なスキンケアが大切と強調するとともに、改善しない乾燥肌や気になる皮膚症状があれば専門医に相談するよう促した。