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令和6年度此花区民健康講座 認知症予防のための歌声喫茶2

府医ニュース

2025年2月5日 第3098号

歌って予防 身体と脳を元気に

 此花区医師会(板東博志会長)は令和6年10月30日午後、大阪市内で「認知症予防のための歌声喫茶2」を開催。地域住民ら約90人が参加した。
 板東会長は開会のあいさつで、歌唱は身体や脳の活性化に有効だとし、本日のような催しに参加して社会的つながりを持ってほしいと語った。
 田中忠德氏(同区医師会顧問)が進行を務め、安田健司氏(同区医師会副会長)が、「『まず、これだけは知っておきましょう』認知症」と題し講演した。安田氏は、はじめに「加齢による物忘れ」と「認知症による物忘れ」は根本的に違うと前置き。認知症においては、体験自体を忘れてしまうため物忘れの自覚がなく、症状が進行して日常生活に支障を来すと解説した。認知症の種類ごとの特徴や発症のメカニズムなどを説明し、生活習慣病や食事の改善についてポイントを伝えた。また、症状が多彩で完治薬はないとしつつ、困ったことがあれば認知症サポート医やオレンジチーム(同区認知症初期集中支援チーム)に相談するようアドバイス。患者やその家族が住み慣れた地域で安心して暮らせるように、すべての人が認知症に対する理解を深め、地域全体で見守り支えていきたいと呼びかけた。
 後半は、「みんなで歌って、認知症予防」をテーマに、ピアニストでシンガーソングライターでもある薬剤師の松井恵子氏のピアノ伴奏にあわせて、昭和歌謡を中心に25曲を歌った。「幸せなら手をたたこう」では、松井氏から与えられたお題にあわせてポーズをとりながら合唱。参加者は表情豊かに楽しく取り組んだ。