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大阪府医師会・大阪府病院協会・大阪府私立病院協会第3回合同懇談会

府医ニュース

2025年1月29日 第3097号

紹介受診重点医療機関などをテーマに意見交換

 大阪府医師会・大阪府病院協会(大病協/木野昌也会長)・大阪府私立病院協会(加納繁照会長)は令和6年10月17日午後、大阪市内のホテルで第3回合同懇談会を開催。各団体の役員ら40人が出席した。8月から「新たな地域医療構想について――2040年頃を見据えた地域完結型の医療・介護提供体制の構築に向けて」をテーマに三者間で議論を重ね、今年度の最終回となる。
 宮本裕治・大病協副会長が司会を務め、はじめに各団体の会長があいさつした。加納康至・府医会長代行(当時)が、前日に亡くなった中尾正俊会長の訃報を伝え、あいさつを代読。これまでの密な意見交換を次のアクションにつなげたいと伝えた。加納・私病協会長は、中尾先生の遺志を引き継ぎ、実行していかねばならないと力を込めた。木野・大病協会長は、本懇談会で議論を重ねることも中尾先生の発案であり、引き続きこの活動を広げていきたいと語った。
 懇談では、まず、細井雅之理事が第1・2回の本懇談会の「まとめ」を報告。加納・私病協会長は、前回話題に上がった病院薬剤師の確保に対する、地域医療介護総合確保基金事業の活用に向けた府医の迅速な対応に謝意を示した。そのほか、▽在宅医療の拠点事業▽紹介受診重点医療機関――について意見交換。「まとめ」については、中尾会長の遺志を汲み、マスコミを含めて広く発信できるよう整えていきたいとした。
 次いで加納・私病協会長が10月11日に加藤勝信財務大臣に行った、四病院団体協議会による「病院への緊急財政支援」および「地域医療介護総合確保基金の拡充」に係る要望について解説した。今年度の診療報酬改定後にさらに厳しくなった病院の医業利益率と経常利益率を示し支援を要請。また、確保基金や病床機能再編等に伴う支援単価の増額、病院建て替えに伴う支援の拡充を訴えた旨が伝えられた。
 続いて、宮本・大病協副会長が、大阪・関西万博における医療救護への協力について説明。府医と病院協会が担当する2診療所において、日・祝日は府医、平日は病院協会から1人出務する形で調整しているが、府医からは、来場者数や現場で求められる医療提供を様々な角度から想定し、2人体制も考慮しながら調整を進めていきたいと方針が示された。