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TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2025年1月15日 第3096号
◆2025年は幸い穏やかな年始となった。しかし、いよいよ社会の大きな懸念である超高齢化社会の始まりの年でもある。言うに及ばず医療への影響は甚大で、人的、財政負担が益々増大し続ける。
◆すでに全産業で人手不足は深刻化している。また、多くの中小企業は経営者の高齢化が進み、事業継承できず廃業の危機にあり、逆に将来の雇用の消失が危惧されている。医療界でも医療従事者不足は慢性化している。開業医の高齢化も顕著で、やはり継承問題や医療DXが重荷となり診療所の廃業、解散が増加し、医師偏在も相まって地域医療崩壊に拍車がかかる。
◆財政面では公費負担の見直し、マイナス影響が否めない診療報酬改定、毎年薬価改定など医療費抑制の流れは止まない。医療DXも医療現場にはその導入、保守費用や作業の負担は軽視できない。
◆働き方改革や年収103万円の壁は人手不足解消とは逆ベクトルであり、賃上げ促進はさらに運営を圧迫する。社会的に必要な改革も足枷となれば地域医療構想は空回りしないだろうか。(誠)