TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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新年のごあいさつ
府医ニュース
2025年1月1日 第3095号
新年あけましておめでとうございます。皆様には、日頃より大阪府医師会の活動にご理解とご協力を賜り、心よりお礼申し上げます。
令和6年12月19日に開催された第329回府医臨時代議員会において、会長に選任・選定されました加納康至です。同年10月16日に急逝されました前会長・中尾正俊先生の後を受けて、本年1月1日より府医の新会長を拝命いたしました。本来であれば、中尾先生が本欄で新年のごあいさつを述べるところでありましたが、私がその遺志を引き継ぎ、府医会員約1万7千人の代表として重責を果たしていく所存でございます。
中尾先生の功績につきましては、今号で特集記事として掲載させていただきました。任期中に亡くなるという無念さは想像に難くありません。中尾先生が目指した府医や大阪の医療について、生前の言葉を紡ぎ、描かせていただきました。4カ月というあまりにも短い在任期間でしたが、独自に「4つの方針」を掲げ、府医の運営に、特に府医の役職員が一致団結できるよう力を尽くされました。その志半ばでのご逝去は痛惜の極みであり、医師会全体にとっても大きな喪失でありました。微力ではございますが、中尾先生の思いを受け継ぎ、大阪の医療に貢献できるよう努めてまいります。
昨今の医療情勢は、これまでにないほど厳しいものとなっております。財務省や政府内では社会保障費を抑制する方向で議論が進んでおり、医療提供体制にも厳しい目が向けられております。地域医療を守り、発展させていくためには、限られた財源の中でどのようにして質の高い医療を維持するかが重要な視点となります。一方で、医師が安心・安全に診療に専念できる経営状況になければ、どれだけ素晴らしい制度を策定したとしても絵に描いた餅でしかありません。日本医師会に医療現場の声を伝え、地域の実情に応じた医療提供体制を築くことが、府医の大きな役割であり使命であると考えています。
中尾先生は在任中、「現場の声を反映させること」を大きな理念とされました。私もその方針を継承し、会員の先生方の声を大事にした会務運営を心がけてまいります。また、大阪府をはじめ行政とも積極的に連携し、府民のための地域医療構想の実現に向けて活動してまいります。
中尾先生が描かれた府医、そして大阪の医療に近付けるよう、役職員一同精一杯努力いたしますので、引き続き皆様方のご理解・ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。本年もよろしくお願いいたします。