TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2024年12月25日 第3094号
令和6年度全国医師会勤務医部会連絡協議会が10月26日に福岡県博多市で開催され、大阪府医師会の代表として参加する機会をいただきましたので、この場をお借りして報告します。なお、同協議会の詳細は活動報告が別報されますので、本稿では所感について述べたいと思います。
博多駅から徒歩数分で到着する会場であるホテル日航福岡では、想像していた以上に多くの参加者の方々の熱気で満ちており、有意義な時間を過ごすことができました。
今回のメインテーマは、「勤務医の声を医師会へ、そして国へ――医師会の組織力が医療を守る」であり、8時間近くに渡って様々な講演やシンポジウムが行われました。
私は勤務病院では内科勤務医であると同時に、研修医の教育・評価・採用等に携わる臨床研修プログラム責任者を務めており、医師会ではU40OSAKA勤務医部会委員を担っている立場から、特に印象に残った演題についていくつか挙げたいと思います。
村上英樹・名古屋市立大学教授の講演では、どのようにして若手達に魅力を伝え人を集めるのかというエッセンスと、リーダーとしての姿勢について大きなヒントを得ることができました。口を開けて待っているだけでは何も得ることはできませんし、他と同じことをしていても抜きん出ることはできません。医師会へ多くの若手に参加してもらうためのアイデアを日々模索しておりますが、どのような心構えで進んでいったら良いかのヒントを得ることができました。
帝京大学の岡本真希先生の講演では、日本医師会ジュニアドクターズネットワーク国際担当役員を務める立場から若手医師の代表として、特に若手達を集めるために今まで以上に必須となってくるワークライフバランス実現のために、ドイツでの臨床経験から効率的なチーム医療制やシステム化・タスクシフト制などについて発表していただきました。「働きたい病院」になるために向かうべき病院組織運営について、多くの示唆に富む発表でした。妹様が私の教え子であるという縁もあり、近日中に府医の若手向けイベントに招聘することにご快諾いただきましたので、お楽しみにお待ちください。
様々なバックグラウンドを有する、幅広い年齢層の医師・医師会の方々が熱い思いを胸に全国より一堂に会する、私自身が今まで経験してきた学会や講演会とは一味も二味も違った会でした。
日常診療で忙殺される日々の中で無関心になりがちな、私達を取り巻く様々な問題を「自分事」として捉えるとても良い機会であると感じました。また、楽しい懇親会や、翌日には医学生・研修医などの若手医師も参加して世代を超えた交流・議論を行う「勤務医交流会」も用意されており、自分の専門分野以外で、全国の先生方と多くのつながりを持つことができる稀有な場でもあります。若手の医師にこそ早い時期に参加することが好ましいと思いましたので、今後も同協議会への定期的な若手医師派遣を願っております。
最後になりますが、充実した内容の協議会を開催してくださった福岡県医師会の皆様に、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
U40OSAKA勤務医部会委員関西電力病院糖尿病・内分泌代謝センター部長
表 孝徳