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ホタテをなめるなよ!

府医ニュース

2024年10月16日 第3087号

 ホタテマン・安岡力也が標題の言葉をはやらせたのは1983年、今から42年も前である。「オレたちひょうきん族」でタケちゃんマンを呼ぶホラ貝を、ホタテ貝と間違って呼んだことが事の発端だった。その後たしなめた司会者に怒ってスタジオで大暴れしたが、それがブレークして、ホタテのロックン・ロールを1983年に発売、そのイントロである。
 あのころ番組内での想定を越えた暴力的行為に裏があると思っていたが、安岡のその後のブレークと、主演が明石家さんまとビートたけしで40年以上活躍していることを総合すると、やらせであったことは間違いない。彼らの馬鹿馬鹿しいノリは、その後も一流である。
 しかし生のホタテは、舐めても余り味はしない。じっくりと噛み締めるほど味が出るのだ。上品で甘い旨味が世界で評価されるのは、インバウンドを待たずとも当然であった。にもかかわらずホタテが輸出再開になったことを、手放しで喜んでいる日本人はあまりいない。
 ベトナムへの処理工場開拓を計画したのは、つい最近のことで、こちらの経路を強化することが得策であるのは今回の教訓だ。よく売れるからと言って、目先の利益を追求する時代は終わっている。リスクとベネフィットを十分考え、多少利益はなくても、日本の国が主張するべき姿を追求していくことが重要である。(晴)