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府医ニュース
2024年9月18日 第3084号
大阪府眼科医会(佐堀彰彦会長)は7月6日午後、毎日新聞オーバルホールで「眼科治療薬」をテーマに市民公開講座を開催。約250人の地域住民が参加した。
佐堀会長は開会あいさつで、眼科医会の公開イベントや目に関する記念日を紹介。目についての知識を得て、健康増進に役立ててほしいと呼びかけた。
山田晴彦氏(同医会理事)が総合司会を務め、第一部は、喜田照代氏(大阪医科薬科大学教授)が、「『目ぐすり』と目の病気」と題し講演した。
喜田氏はまず、「アイフレイル」を「加齢による目の機能低下」と説明。人生100年時代において、少しでも若い時のような視力や視野を維持することが大切と語った。その上で、中途失明の約半数は緑内障が原因だが、自覚症状が乏しいと指摘。眼底検査の受診を促すとともに、発症メカニズムや症状を概説した。主な治療法として眼圧を下げる目薬の点眼を挙げ、その種類や注意点を解説。目薬は全身に作用するとし、ほかに疾患がある場合に避けるべき種類や、用法・用量を守ることの大切さを述べた。あわせて、正しい点眼方法、点眼が苦手な方や子どもに点眼する際のポイントを伝えた。そのほか、糖尿病や認知症などについて説示。眼科の所見は患者の全身状態を反映すると言及し、他科との連携・協力を大切にしていると明かした。そして、目に関すること以外でも不安があれば、医師や薬剤師に遠慮なく話してほしいと結んだ。
第二部は、喜田氏、松下賢治氏(同医会副会長)、城信雄氏(同医会理事)によるパネルディスカッションを実施。事前に寄せられた目薬や緑内障、白内障などに関する質問に丁寧に回答した。最後に、山田氏が、正しい知識を持って病気と付き合うとともに、不明な点はぜひ眼科医に相談してほしいとまとめた。
閉会あいさつでは松下副会長が、かかりつけ医とともに、目の健康を守ってほしいと締めくくった。