TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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調査委員会だよりNo.117
府医ニュース
2024年9月4日 第3083号
令和6年3月7日から3月11日に行った府民意見調査において、子育てについての考えを問うた。
今後充実させる必要があるという社会保障分野として、「子ども・子育て支援」を1番目に選んだものは28.3%であり、また上位3つを合わせてみても最も多い回答であった。そういう中で、医療関係者が関わる子育て支援に関して社会保障上重要と思うものを問うた。
1番目に選ばれたのは「出産費用を全額補助」が30.4%で最も多く、次いで「こども医療費制度の拡充(負担金の低減、上限年齢の引き上げ)」が11.7%、「24時間体制の小児救急医療の構築」が9.3%であった。
しかし、2番目として選ばれたものでは「無料の妊婦健診の機会の増加」が15.2%と最も多く、1、2番目の組み合わせとして「出産費用を全額補助」と「無料の妊婦健診の機会の増加」になっているものが多いことが推測された。
重要と思うもの上位3つに広げて見渡してみると「出産費用を全額補助」が最も多く、これは世代に関係なく第1位である。第2位の「こども医療費制度の拡充」は全世代平均して挙げているのに対して、第3位の「無料の妊婦健診の機会の増加」は20歳代・30歳代で、第4位の「24時間体制の小児救急医療の構築」は50歳代・60歳代で、第5位の「おたふくかぜワクチンなど乳幼児期に接種が推奨されるワクチンをすべて無料化(定期接種)」は30歳代・40歳代で多いという世代による違いも見られた。
一方で、「保健師・看護師による育児相談窓口の設置」や「医師による育児相談窓口の設置」という回答は比較的少なく、全般に医療者が関わる体制の整備より経済的な援助が関係する事項が多いように思われた。
文 川﨑 康寛(貝塚市)