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医師・医療関係者のみなさまへ

拡大鏡

府医ニュース

2024年9月4日 第3083号

 ◆韓国では文化的、社会的に美容に対する価値観が高いとされる。医療においては優秀な医学生の多くが形成外科に集まり、今や韓国は世界一の「美容整形大国」となっている。
 ◆日本でも韓国文化の影響からか、美容医療への心理的ハードルが下がり、コンプレックスの解消、自己満足等の理由で、また中高年ではアンチエイジングの目的で利用が増加している。これに応じて美容外科医が毎年増加しており、特に若手医師の参入が多い。
 ◆しかし一方で、金銭や契約に関する相談件数や危険事例も増加している。自由診療であれば地方厚生局による指導・監査の対象外のため、モラルを逸脱した医師が多いとの指摘がある。また、異業種経営者が設立する利益優先の一般社団法人の美容クリニックが存在する実態もある。
 ◆これらの課題を受け、厚生労働省も対応に乗り出し「美容医療の適切な実施に関する検討会」を開催した。今後この検討会が羊頭狗肉とならず、美容医療の安全と質を担保し、医療倫理を遵守する厳格な指針を示してもらいたい。(誠)