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医師・医療関係者のみなさまへ

令和6・7年度新役員 所信と抱負

府医ニュース

2024年7月31日 第3079号

 第328回大阪府医師会定例代議員会(6月20日)終結後、中尾正俊新執行部が発足した。新たに就任した役員の「所信と抱負」を紹介する。

組織強化、時代に即したシステム構築を目指す
副会長 宮川 松剛

 この度、大阪府医師会副会長に選定いただきました宮川松剛です。よろしくお願い申し上げます。これまでは、感染症、予防接種、特定健診、高齢者、在宅医療、外国人医療、大阪市休日急病診療所、死因究明等にかかわってまいりました。
 特にこの5年間は新型コロナウイルス感染症に関して、対応してまいりました。多くの会員の先生方、関係機関の皆様には大変お世話なっております。改めてお礼申し上げます。この間、近畿をはじめ他府県の担当者の先生方との会議でも、行政との連携の難しさが話題になりました。医学、医療の専門集団としての医師会の意見が、必ずしも受け入れていただけるわけではないというもどかしさの中、地域に応じた対応を全力で行っている医師会の現状をどう伝え、住民を守っていくかという共通認識の中で今日に至っているところです。
 新型コロナウイルス感染症に限らず、交渉ごとは、多くの難しさがあります。今後、特に医師会活動に従事され、また、府医にて活動いただける強い思いと行動力のある先生方のために、できる限りの資料は残しております。
 今後は新たな仕事として府医の組織としての強化を図るべく、大好きな『昭和』ではありますが、府医の昭和時代のシステムを現在に適応でき得る、令和のDXに翻弄されることの無い、システム作りに取り組んでまいりたいと考えております。
 会員の先生方のご支援を賜りますようによろしくお願い申し上げます。

祈念、さらばシーリング
理事 細井 雅之

 この度、大阪府医師会理事に選任いただきました大阪市役所医師会長の細井雅之でございます。理事という身に余る職位を大変光栄に思うとともに、その重責に身が引きしまります。
 私の属する大阪市役所医師会とは、大阪市立総合医療センターをはじめ、十三市民病院、弘済院附属病院、住之江診療所、心身障がい者リハビリテーションセンター、大阪市健康局、保健所、こころの健康センター、総務局人事室、こども青少年局などに勤務する医師からなる医師会です。かなり「ダイバーシティな医師会」と言えます。
 私自身は、昭和61年に大阪市立大学医学部を卒業し、大阪市立大学医学部第2内科(代謝内分泌内科)に入局しました。平成3年薬理学教室で博士課程を修了し、5年まで米国ボストン大学へ留学してきました。帰国後第2内科助手、10年に現在の大阪市立総合医療センター代謝内分泌内科医員として赴任し、19年から部長として勤務しております。この間、府医とは、28年より健康スポーツ医学委員会委員として前川たかし理事に、大阪糖尿病対策推進会議幹事として中尾正俊副会長(当時)、宮川松剛理事(当時)、澤井貞子理事にお世話になっています。そして令和6年1月にはDiaMAT(JMAT糖尿病版)として、宮川理事、清水智之理事に大変お世話になりました。
 この度は、理事として、今までの恩返しをしたいという思いと、専攻医のシーリング制度(内科シニアレジデント人数制限と過疎地への派遣)をぶっ潰したい思いを所信とさせていただきたく存じます。どうかご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

職責果たし業務執行を監督
執行部には人材育成を期待
監事 津森 孝生

 第327回大阪府医師会臨時代議員会で監事に選任いただきました津森孝生です。地元の河内医師会長職を退き4年経ち、プライベートの余暇を堪能しておりました。監事への推薦をいただいた時は、再度、医師会の重責を担うに当たって一時不安と戸惑いもありましたが、今後、北村俊雄監事の指導を仰ぎながら、職責を果たしてまいります。
 先日、日本医師会代議員会が開かれ、上京いたしました。私は平成26年より日医代議員を務め、今期も選出いただきました。日医へ向かう途上、医師会はどうあるべきか、ということを考えておりました。中尾正俊会長は、地区医師会との連携が重要だと話されており、まさにその通りだと感じています。会員の意見を吸い上げ、日医が医療政策を提言していくのが私達にとっての理想です。
 では、そのためにどうすれば良いのか。一つは政治です。日医が素晴らしい提言をしても、決めるのは国政の場ですから、やはり政治力が求められます。もう一つは、全国第2の医師会である府医が発信力を高めることだと思います。
 最近の日医代議員会では、少しアピールが足りないように感じます。府医の茂松茂人理事が日医副会長ということで遠慮があるのかもしれませんが、現場の声を伝えることは批判ではありません。むしろ、茂松先生へのエールにつながるでしょう。
 同時に、若手を中心とした人材育成も課題です。地区には優秀な人材がたくさんいます。そうした人材を見つけ出し、将来的に日医代議員会のような場で発言し、活躍されることが望まれます。中尾執行部の手腕に期待しております。
 微力ではございますが、全力で職務を務めますので、先生方のご支援・ご協力をお願いいたします。