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府医ニュース

2024年6月19日 第3075号

 ◆厚生労働省は、2023年の「人口動態統計」概数を6月5日に公表した。それによると、我が国の23年の合計特殊出生率は1.20となり、8年連続で前の年を下回り、過去最低を記録したことが分かった。
 ◆また、23年に生まれた日本人の子どもの数は72万7277人で、22年より4万3482人減少し、1899年に統計を取り始めて以降、最も少なくなった。
 ◆このほか2023年の結婚の件数は47万4717組と、22年より3万213組減少し、戦後、最も少なくなった。厚労省は「少子化の進行は危機的で、若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでが少子化傾向を反転できるかのラストチャンス」とした。
 ◆少子化の原因は色々指摘されるが、我が国では結婚件数の減少が直接影響している。その原因の一つとして経済的理由が挙げられる。結婚を諦めざるを得ない人が増加し、その結果として子どもの数も減少している。この問題を解決できなければ、少子化の進行は止められない。我々に残された時間はわずかしかない。(浩)