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医師・医療関係者のみなさまへ

大阪府警察医会学術講演会

府医ニュース

2024年6月5日 第3074号

死後CTの所見を解説

 大阪府警察医会(藤江博会長)・大阪府の共催による令和5年度「第2回学術講演会」が2月3日夕刻、大阪市内のホテルで行われた。講演の模様は、オンラインでも同時配信され、会場と合わせて約200人が聴講した。また、講演会後には新年懇親会が開かれ、高井康之・大阪府医師会長が来賓として祝辞を述べた。
 講演会は河野朗久氏(同医会副会長)が司会を務め、はじめに藤江・同医会長があいさつ。まず、能登半島地震に触れ、見舞いの言葉を述べた。また、本日の研修会は死後CT診断を取り上げており、今後の警察医活動に役立ててほしいとした。続いて、宮川松剛・府医理事が来賓あいさつでJMAT大阪について発言。先遣隊として赴いた被災地での活動を報告した。あわせて、多死社会に向かう中で、医会との連携は非常に重要だとし、一層の協力を求めた。
 当日は、髙櫻竜太郎氏(京都府立医科大学法医学教室客員教授)が、「脳心血管領域を中心とした死後CT画像診断の基本」と題して講演した。冒頭、死後CTの実施例は増えていると指摘。急性心筋梗塞後心破裂の画像を示し、留意すべき点を解説した。あわせて、▽頭部の燃焼血腫▽偽性くも膜下出血▽心大血管の死後変化▽心血管内画像所見――などの症例を提示。画像から読み取れる情報を伝えた。

高井会長が祝辞

 講演会後、新年懇親会が催された。府医からは高井会長が来賓として招かれ、祝辞を述べた。高井会長は、診療と並行して警察医活動に尽力する会員に謝意を表明。今後の活動に期待を寄せるとともに、府医としても協力関係を継続したいと語った。同じく葛城祐士氏(大阪府警察本部総務部長)、松本博志氏(大阪大学法医学教室教授)よりあいさつがあり、竹中秀裕氏(同医会監事)の乾杯の発声で懇談に移った。