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大阪府眼科医会創立130周年

府医ニュース

2024年6月5日 第3074号

記念講演・式典・祝賀会を挙行

 大阪府眼科医会(佐堀彰彦会長)は創立130周年を迎え、2月23日午後、大阪市内のホテルで記念講演・式典・祝賀会を挙行。同医会員をはじめ関係者ら約180人が参席した。
 記念講演では、佐堀・同医会長が座長を務め、三橋貴明氏(経世論研究所長)が、「眼科医が知っておかねばならない『経済』のいろは」と題して講演した。
 三橋氏はまず、実体経済と金融経済について解説した。日本はバブル崩壊以降、デフレが続き、1997年をピークに名目GDPは横ばい、実質賃金は下がり続けていると説明。消費税増税や輸入物価上昇などの影響にも触れ、実質賃金を上げるには「生産性を上向けるしかない」と指摘した。また、日本のプライマリーバランス赤字額と各経済主体の資金過不足の推移を提示。日本国債所有者別内訳における日本銀行の比率は高く、「日本は財政赤字を拡大しても財政破綻することはない」との理論を展開した。最後に、民主主義国家では有権者の声は様々な中間組織を経由しないと届かないとし、連携の重要性を説いた。
 引き続き記念式典に移り、佐堀・同医会長が式辞を披露。明治26年に全国に先駆け、十数人の有志で医会が設立されたと歴史を振り返った。その後、平成5年の創立100周年を機に社団法人化、24年に一般社団法人に移行したとして、歴代会長、役員および会員の功績を称えた。その上で、今後も眼科医療の発展や府民の眼の健康を守るために努めていくと決意を新たにした。
 来賓祝辞では、吉村洋文・大阪府知事(代読)に続き、茂松茂人・日本医師会副会長が登壇。同医会では府民のために様々な活動に尽力されていると敬意を表した。また、診療報酬改定率はプラス0.88%に決定したが、満足できる内容ではないと強調。国民の医療を守るためには政治力をつけることが重要と述べ、引き続き理解と協力を求めた。続いて、高井康之・大阪府医師会長は、日常診療や中央急病診療所における対応など、同医会の取り組みに対し謝意を示した。また、府医としても関係機関、行政と連携しながら、医療を取り巻く課題に取り組んでいくと語り、さらなる協力を要請した。最後に、白根雅子・日本眼科医会長より祝辞が述べられた。
 式典終了後は、同会場で盛大に祝賀会を開催。来賓を交えて歓談が行われた。