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医師・医療関係者のみなさまへ

第157回エイジレス健康講座

府医ニュース

2024年6月5日 第3074号

継続しやすい運動をアドバイス

 大阪府医師会はATCエイジレスセンターと共催でエイジレス健康講座を定期的に実施している。第157回の同講座は3月16日午後、ATCエイジレスセンター(大阪市住之江区)で開催。「あなたに合う運動を探しましょう」と題して、太田俊輔・大阪府内科医会理事が講演し、約30人が聴講した。
 太田氏はまず、フレイルについて説明。①身体的②精神的③社会的――3つのフレイルがあり、要介護に至る危険がある状態だが、自立機能を維持・回復させることで健康状態に戻ることも可能と説示した。また、生涯にわたり要介護にならず、自立した生活が送れる人は、男性で1割、女性ではそれ未満とのデータを示し、自分の足で歩くことは自己実現の手段であり、そのためには少しでも筋力を保つことが重要だと強調した。
 一方で、高齢者が運動を始める障壁となるのが、「膝や腰の痛み」や「転倒リスク」と指摘。足腰の負担が少なく、安全で楽しく続けられる運動もあると呼びかけた。その上で、ノルディックウォーキングやプール、自転車、マシントレーニング、登山、家の中でできる運動などを提示。身体機能や趣味、続けやすさなどを考慮し、自身に合った運動を続けてほしいとまとめた。
 講演後には、太田氏が参加者の身体機能を確認しながら、それぞれに合った運動をアドバイスした。