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府医ニュース
2023年6月7日 第3038号
法案はすでに可決されてしまったが、それにしても出入国管理法の改正案に関する参議院における梅村みずほ議員の一連の発言はあまりにもひどかった。国会に相応しいものだとは到底思えない。私は偶々、リアルタイムで視聴していたが、本当に驚愕した。
梅村議員が令和3年3月6日に名古屋出入国在留管理局内で起きた「ウィシュマさん死亡事件」に言及したくだりは様々な媒体で紹介されており、ご存じの方も多いと思う。5月12日の参院本会議で日本維新の会の代表質問では「よかれと思った支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できない」として、「支援者の入れ知恵でウィシュマさんが詐病を装った」と示唆した。しかし詐病で死ぬことは有り得ない。16日の法務委員会では「ハンガーストライキによる体調不良で亡くなったかもしれない」と発言を修正したが、法務官僚に否定されるなど基本的な事実すら把握されていないことを露呈した。「事実はありません。しかし可能性は否定できません」の反復も異様であった。他委員の「憶測でしゃべったんでしょう!」という批判に対する「怒髮上衝冠」ぶりは鬼気迫るが、答弁内容はもはや「国会ではない」。こちらこそ「懲罰動議に相応しい」とすら思う。
さて、安倍政権以降、国会での議論の質、政治家の発言の劣化には著しいものがあるが、テレビニュースでは「まさに」無難に編集され、実際のやりとりが見えなくなっている。国会で、どのような議論が行われているのか可視化が必要である。いっそ国会中継の専門チャンネルを作ってもよいのではないか?(猫)