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府医ニュース

2023年5月17日 第3036号

 ◆ローマ字表記には、英語の発音に近い「ヘボン式」・ひらがな50音の仕組みに沿った「訓令式」の二種がある。
 ◆行政上は、ひらがなつづりと一貫しているとして、訓令式が原則となる。小学校の教科書では、ローマ字は訓令式で示している。一方、パスポートの氏名表記や外国人向けの地名表示など、英語のグローバル化から、ヘボン式が増えている。二種の表記が、規律なく混ざっている。
 ◆二種のローマ字表記が並存していることで、外国人が情報を集める上での障壁となる可能性がある。文化庁は、ローマ字表記の規律についての方向性を検討する専門家会議を立ち上げた。日本文化のグローバル化への貢献が期待される。
 ◆病院は、公的と民間が並存している。医療整備の当初、公的は地域医療の草分けを担った。医療整備が進み、公的の役割が不明確となる。財政支援の有無での公民格差が課題となってきた。コロナ禍で、行政主導のもと公的が大きな役割を果たした。公的の役割再構築の官民での検討の機会である。(翔)