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府医ニュース
2019年12月25日 第2914号
冬はつとめて。雪の降りたるは、言うべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭持てわたるも、いとつきづきし。(後略)
枕草子の冒頭、「春はあけぼの」で始まる春夏秋冬、それぞれどの時間帯が良いか、清少納言の好みを述べた文の冬の項です。「つとめて」とは早朝のことです。
冬は早朝が良い。雪が降っている早朝は言うまでもない。(使用人達が)炭火を持って廊下を行き来するのも冬の朝に似つかわしい。
しんと冷え切った冬の早朝の身が引き締まるような情景が目に浮かびます。
とは言え、私は寒い冬の朝は特に起きるのが苦手です。暖房が効いた暖かい室内から雪が降る戸外を眺めるのは好きですが。
炭火しか暖を取る方法がなかった平安時代、どんなに寒かったことでしょう。もしかしたら、平安時代も冬の朝が苦手な人が多く、清少納言は「あら、私は冬の早朝が趣きがあって好きよ」とあえて主張したのかも知れません。
私も「冬はつとめて」と心の中で唱えて頑張って起きることにしましょうか。
府医ニュースは今号が今年最終です。良いお年をお迎えください。(瞳)