
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2017年11月29日 第2839号
大阪府内の郡市区等医師会の多くが、新制医師会として再出発して70年。節目を迎え、記念式典や祝賀会を開催している。これに伴って、多くの会場で茂松茂人・府医会長が祝辞を述べた。
郡市区等医師会の今日の繁栄は、会員の先生方および先達の英知によるものと敬意を表します。また、ますますの発展を祈念しています。一方で、厳しい経済情勢の中、医師会が「国民の声」を代弁して政府に届けなければなりません。一致団結することが重要であり、一層のご支援・ご協力をお願い申し上げます。
生野区医師会(芥川公昭会長)は10月14日午後、創立70周年記念式典および祝宴を大阪市内のホテルで挙行。会員・関係者らが参席し、盛大に祝った。
芥川会長は式辞で、歴代会長はじめ会員らが、長い年月にわたり地域医療に貢献してきた功績に敬意を表明。また、近年の厳しい医療情勢下で粛々と区民の健康を守る会員の姿に謝意を述べた。更に、来賓一人ひとりを紹介する中で、「今こそ一致団結を」と自身の熱い思いに言及。今後は、行政や関係団体と強固に連携を図りながら、▽地域包括ケアシステム構築▽医療・介護の連携やICT事業▽訪問看護ステーション事業▽在宅医療に取り組みやすい環境づくり▽認知症対策――などを進めていきたいとして、一層の支援を呼びかけた。
来賓あいさつに続き、山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所長)が登壇。夫人が所属する同区医師会の70周年に、日頃の感謝と祝辞を述べた。また、iPS細胞に関する最近の研究を紹介。iPS細胞の技術は、「再生医療と創薬」の2つが大きな柱であり、臨床試験がスタートした疾病で安全性・効果の検証が行われるこれからが正念場とした。あわせて、パーキンソン病、心不全、脊椎損傷などに関しても、臨床試験に向けて準備が進められており、今後も全力で取り組みたいと力を込めた。
その後、永年会員・勤続職員表彰が行われ、芥川会長から表彰状が手交された。祝宴では、参議院議員の自見はなこ氏・松川るい氏から祝辞が述べられたほか、カルテットによる四重奏が演奏され、歓談が続いた。
此花区医師会(板東博志会長)は10月14日夕刻、大阪市内のホテルで記念式典と祝賀会を開催した。
板東会長は、先輩会員・役員に謝意を示し、「地域医療に貢献する」という使命の下、各種施策を立て、予防接種、学校医、産業医、各種健診など諸事業に真摯に取り組んできた歴史を誇った。また、平成6年に医師会立として大阪市内では初となる訪問看護ステーションの立ち上げも含め、在宅医療推進を図ってきた経緯に言及。今後も地域包括ケア構築のため、歯科医師や薬剤師はじめ、看護、介護、行政など多職種と連携し、その中心になり区民の生命・健康を守り続けていきたいと抱負を語った。
永年勤続会員の表彰では、在籍40年以上の会員5人、同50年以上の会員5人が、板東会長から感謝状と記念品を、煌びやかな着物姿の訪問看護ステーションスタッフからは花束を受けた。被表彰者を代表して、50年以上在籍の宮下保男氏が謝辞を述べた。
その後、祝宴を開催。往年のビートルズサウンドがカバーバンドにより再現され、会場を盛り上げた。
大阪市西区医師会(永田昌敬会長)は10月28日午後、創立70周年記念式典を市内のホテルで挙行。会員や家族らがともに祝った。
永田会長は式辞で、無事に「古希」を迎えることができたと謝意を述べ、同区医師会設立の経緯を説明。戦後の混乱期に、幾多の労苦とともに地域住民の医療を担った先輩会員をたたえ、医療を取り巻く環境が厳しさを増す現在も、患者と日々関わる我々医師が、国民皆保険制度を守るために行動する必要があると強調した。また、歴代会長が記念誌で記した「誠実」「和」「飛翔」「一枚岩」――の言葉を紹介。これらを胸に一致団結して歩むことが、大阪府医師会、日本医師会の大きなエネルギーになるとして、更なる支援を呼びかけ、今後も区民の健康のために切磋琢磨すると誓った。その後、永田会長から佐々成紀氏、天野良男氏、吉川守氏に感謝状が、入会30年を迎えた18人に表彰状が贈られた。
記念公演では、乙女文楽の吉田光華氏が「七福神」「藤娘」の2演目を披露。引き続き行われた祝賀会では、和やかな雰囲気に包まれた。
大阪市城東区医師会(有賀秀治会長)は10月28日夕刻、大阪市内のホテルにおいて、「創立70周年を祝う会」を開催。会員や家族らが一堂に会した。
式辞で有賀会長は、今日までの足跡を振り返り、訪問看護ステーション運営、在宅医療の24時間連携体制構築など、行政と緊密な関係を保ちながら、他医師会の先陣を切り諸事業に取り組んできたことを誇った。更に、医療を取り巻く厳しい諸情勢に触れ、住民の生命、健康を守り、地域医療の先頭に立ち活動していきたいと決意を示した。
来賓としてあいさつした高井康之・大阪府医師会副会長は、歴代会長・役員、会員が一丸となって会務に励み、区民の健康を守ってきたことに敬意を表した。
引き続き、永年会員表彰、永年勤続職員表彰、歴代会長表彰とともに、特別功労会員表彰が行われ、酒井國男・元府医会長が表彰を受けた。酒井氏は、当時の支援に謝意を示すとともに、一心同体で活動した奥田萩憲・元城東区医師会長が、70周年を目前に逝去したことを無念と述べ、哀悼の意を捧げた。
その後に行われた祝宴では、艶やかな衣装を纏ったOSK日本歌劇団メンバーによる歌と踊りが華を添えた。