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府医ニュース

2017年11月29日 第2839号

◆師走には会食の機会が多い。料理に添える葉は、季節感や彩りに必須のアイテム。徳島の山間部上勝町には、お年寄りが新鮮な葉を収穫し、販売する「葉っぱビジネス」がある
◆従来、注文は仲卸業者経由で、ファクスやメールで届いていた。そのため、お年寄りが注文を受けるのは昼前。出荷までの時間たった2時間足らず。新鮮な葉の選定が充分でなかったり、注文に応じられない「欠品」が悩みの種であった。
◆SNSが状況を一変した。消費者(店)・仲卸業者・生産者(お年寄り)をLINEでつないだ。注文を生産者が仲卸業者と同時に確認し、早朝から収穫を始める。選定が行き届き、大量注文にも応じられる。問題が格段に少なくなった。
◆一方、新たな課題もある。LINEでの直接取引に、仲卸業者の介入など、妥当性のチェックが甘くなる。SNSの利便性が持つリスクがつきまとう。医療においても、SNSによる情報の発信・共有化が進められるであろう。情報の質や個人の保護に細心の注意が必要である。(翔)