
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
府医ニュース
2017年10月25日 第2836号
大阪市旭区医師会(守上賢策会長)は創立70年を迎え、9月30日夕刻、大阪市内のホテルにおいて近隣医師会や行政、地域住民の代表ら関係者を招き、記念式典と祝賀会を盛大に開催した。
開会あいさつに臨んだ守上会長は、昭和22年8月に故石田俊孝会長はじめ36名の会員を擁して発足した同区医師会が、昭和46年に会員の拠出金により現在の医師会館を取得したことを紹介。常に先を見据えた歴代役員、会員の努力があって、今日を迎えることができていると、その活動に改めて謝意を表した。また、これまでと変わらず、「地域住民なくして旭区医師会は存在し得ない」という姿勢で、地域住民とともに、〝One for All, All for one〟の精神で、区民が安心、安全に暮らせるよう医療・介護・福祉を会員一同が守っていくとの決意を示した。
来賓としてあいさつした茂松茂人・大阪府医師会長は冒頭、府医理事当時、活動をともにした故中川やよい・同区医師会副会長が8月30日に逝去したことに哀悼の言葉を述べた。その上で、府医に役員を送り出し、執行部を支えてもらっていると謝意を示した。そして、格差社会が広がる現状の社会情勢に触れ、すべての国民が格差なく、協力し、支え合うことができる社会を構築するために、医療・介護・教育・子育ての充実が必要と強調。高齢化が進む中で、医師会員が地域において健康弱者を支え、地域包括ケア構築に貢献していきたいと強調した。
記念表彰では、地域医療貢献会員代表として村上白士氏が、功労会員として奥久雄氏が守上会長から表彰を受け、村上氏が謝辞を述べた。
続けて、「可能性をつくる」と題して、旭区に生まれ、高校時代までを過ごした建築家の安藤忠雄氏が記念講演を行った。安藤氏は、東京大学特別栄誉教授に招聘され、着任するまでの関係者とのやりとり、日本武道館で開催された入学式に臨んだ時のエピソードを軽妙に語ったほか、「住吉の長屋」「光の教会」「水の教会」「頭大仏」などの代表作や、多彩な交友関係の中から生まれた「平成の通り抜け」事業など社会支援活動についても解説した。更に、「教養」「野生」とともに「自由」「勇気」を持つことが重要になるとし、地域医療に携わる医師には社会性を持ち続けてもらいたいと語った。
祝賀会は、同区医師会の安田正幸監事が開会あいさつの後、伊藤成幸監事の乾杯発声で開宴。煌びやかな衣装に身を包んだカルテットによる弦楽四重奏の音色が会場を彩る中、歓談が続いた。