
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2017年10月18日 第2835号
◆我が国の地震発生頻度は世界に類を見ないレベルにある。兵庫県南部地震、新潟県中越地震、東北地方太平洋沖震災、熊本地震など、記憶に生々しい。地震の予知については関心も高いが、現在の科学的技術では不可能であるとは国の見解である。
◆プレートの情報を基に地震発生を予想するのは素人目にも難しそうだが、地震発生の前兆として電離層の変化が現れるとの研究を基に予知可能とする研究チームがある。的中率はおよそ7割らしい。誤診率3割なら名医だが……。これでも頼るしかないか。どの程度の期間をもって可とするか、捉え方は様々であろうが、電離層の変化と地震発生のタイムラグはおよそ1週間から10時間とのこと。最小でも何とかなりそうな時間だ。
◆南海トラフ巨大地震が発生した場合、その規模はM9.1とも予想され、被災の規模もこれまでとは比較にならないほどのものになると想定されている。病人を預かる身として患者への配慮に加え、自己や家族を守り、周囲への配慮を為しうる時間的余裕が必要だ。(禾)