
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2017年10月4日 第2834号
松原市医師会(李利彦会長)は9月9日午後、第10回健康フェアを同市歯科医師会・薬剤師会共催および松原市後援により同市内で開催。市民ら約220人が訪れた。
開会あいさつで李会長は、平均寿命が男女ともに80歳を超える現在は、「無病息災」ではなく、疾病を管理しながら生きる時代であると前置き。健康づくりの大切さを述べた上で、自身だけでなく街全体で助け合う重要性を強調し、街づくりの一員として活躍してほしいと呼びかけた。
続いて、同市医師会員の岩倉研二・いわくら内科クリニック院長が登壇。「あなたも感染している? ピロリ菌のお話」と題して講演が行われた。岩倉氏は、1983年に報告された、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は、胃に細菌は存在できないとされていた常識を覆し、後にノーベル賞を受賞するほどの重要な発見であったと述べた。胃潰瘍や十二指腸潰瘍が、ピロリ菌を除菌することによってほとんど再発しなくなることを紹介し、再発を繰り返していた患者にとって福音となったことを解説した。近年、ピロリ菌と胃がんの関連が知られ、除菌によって胃がんの発生率の低下が期待されるが、完全には防ぐことができず、定期的な内視鏡検査の必要があることを説明した。
第2部では、同市医師会員による眼底検査や骨密度チェック、医療相談のほか、共催の同市歯科医師会による歯科健康相談、同市薬剤師会によるお薬相談コーナーが設けられ、参加者の悩みに丁寧に応えた。