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令和6年度学校医総合講習会

府医ニュース

2024年11月6日 第3089号

学校における防災教育を解説

 大阪府医師会学校医部会(部会長=宮川松剛・府医副会長)は9月19日午後、令和6年度学校医総合講習会を府医会館で開催。当日は「学校保健総論」「各科各論」の2部構成で実施し、府医指定学校医制度の認定希望者および学校医ら66人が受講した。

 森口久子・学校医部会副部会長(府医理事)が司会を務め、はじめに宮川部会長(同副会長)があいさつ。学校医が学校現場で直面する問題は、年々多様化・複雑化していると指摘した。また、新型コロナの影響で子ども達の心身への影響が懸念されるとし、学校と連携しながら継続的にサポートしてほしいと呼びかけた。
 総論では、長谷川史子氏(大阪府教育庁教育振興室保健体育課保健・給食グループ首席指導主事)が、「学校における防災の取り組み」と題して講演。長谷川氏はまず、「大阪府立学校の防犯および防災計画」の法的根拠となる災害対策基本法・学校保健安全法を解説した。また、災害時の具体的な対応について、「学校における防災教育の手引き(改訂版)」に基づき説明。災害発生時および事前・事後の危機管理を確認し、「事前の危機管理がその後のすべての対応につながる」と強調した。さらに、大阪府における防災教育の課題として、「実践的な避難訓練」「地域と連携した避難訓練」の2つを提示。大阪府教育委員会では課題の解決に向けて、▽学校安全総合支援事業の展開▽防災教育の手引きの発行▽先進的な取り組みをしている県への視察――などに取り組んでいると紹介した。最後に、防災教育では「教科横断的な教育」と「避難訓練を活用した実践的教育」の両方が必要と述べ、学校全体で安全に取り組むことが重要であると結んだ。
 その後、3会場に分かれて各論を展開。森口理事が内科健診、宮浦徹・同部会常任委員が眼科健診、村本大輔・同部会常任委員が耳鼻咽喉科健診をそれぞれ詳説した。